複数のはかりを組み合わせて高精度な定量計量を実現する「組み合わせはかり」は、食品などの生産現場に革命をもたらした画期的な自動計量器です。
1972年に日本で誕生し、世界標準となったこの技術は、手作業では到底実現できないスピードと精度で製品を計量します。
毎分最大210回もの高速計量を可能にし、誤差わずか0.5gという驚異的な精度で歩留まりを向上。人手不足対策や品質安定化、原料ロス削減にも直結するため、生産ラインの自動化において中核を担う設備となっています。
本記事では国内トップの組み合わせはかりメーカー3社の特徴と、選定時のポイント、導入における注意点について詳しく解説します。
また、以下ではおすすめの組み合わせはかりメーカーについて紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
おすすめ組み合わせはかり(組み合わせ計量機)メーカー3選

組み合わせはかりを選ぶ際は、製品の信頼性やサポート体制が重要です。国内では以下の3社が特に優れたメーカーとして知られています。それぞれのメーカーの特徴と代表製品をご紹介します。
それぞれの会社について、以下で詳しく解説します。
大和製衡株式会社

兵庫県に本社を置く計量機器の専門メーカーです。1979年に初の組み合わせはかりを発売し、「データウェイ」のブランド名で展開しています。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 社名 | 大和製衡株式会社 |
| 住所 | 〒673-8688(〒673-0849) 兵庫県明石市茶園場町5-22 |
| 電話番号 | 078-918-5526 |
| 公式HP | https://www.yamato-scale.co.jp/ |
主力製品としてΩ(オメガ)シリーズとΣ(シグマ)シリーズがあり、特にΩシリーズは高精度・高速性能を両立した大規模工場向けのフラッグシップモデルです。生産ライン2ラインぶんの処理を1台でカバーできる高い処理能力を持っています。
また、省スペース向けの卓上型TSDシリーズも好評で、小規模食品工場からの支持を集めています。TSD-N3シリーズは卓上サイズながら毎分50個程度の処理が可能で、限られたスペースでも効率的な計量作業を実現します。
また、全自動組み合わせはかりの導入をお考えの方は、一度の大和製衡株式会社ホームページを訪れてはいかがでしょうか。
以下の記事では、大和製衡株式会社の特徴や口コミ、導入事例などをさらに詳しく解説していますので、気になる方はぜひ一度チェックしてみてください。
大和製衡株式会社の製品
ここからは、大和製衡株式会社の代表的な製品を紹介します。
データウェイ Ωプラス™ シリーズ



データウェイ Ωプラス™ シリーズは、大和製衡が提供する高精度・高速計量を実現した自動計量システムです。
従来のラインを統合できるほどの処理能力を備え、生産性の向上と資源の有効活用を両立。さらに、メンテナンス性にも優れ、ユニット化された構造で部品交換が迅速に行えます。
食品業界に求められる衛生面にも配慮し、ステンレス製で丸洗い対応のIP67仕様。環境負荷低減にも取り組んでおり、省電力設計で消費電力を大幅削減。生産効率・衛生管理・環境対応をバランス良く実現した一台です。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 高速・高精度計量 | 生産ラインを2→1に統合可能な高性能で、歩留まり率も改善。 |
| 簡単なメンテナンス | ユニット化によりパーツ交換がスピーディー。エラー表示や定期通知機能も搭載。 |
| 安心・安全設計 | IP67準拠で丸洗い可能。凹凸の少ないオールステンレス構造で、異物混入リスクを軽減し衛生面にも対応。 |
低床型データウェイ™


低床型データウェイ™は、天井が低い工場や限られたスペースにも設置できる、省スペース対応の全自動組合せはかりです。
従来機と比較して本体高さを約3分の2に抑えながらも、3L容量の計量能力を確保。さらに、防水構造で部品の脱着が簡単なため、清掃やメンテナンスも効率的です。
コンベヤ排出方式を採用しており、粘着性の高い製品でも付着を抑えつつ高精度な計量が可能。これにより、自動化の難しかった現場でも省人化と生産性向上を両立できる革新的な機器です。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 低天井空間に対応 | 従来の約2/3の高さで、設置が難しかった現場にも導入可能 |
| メンテナンス性の向上 | 防水構造&部品の脱着が簡単で、清掃・保守作業の効率がアップ |
| 粘着製品も高精度計量 | コンベヤ排出方式により、付着を防ぎつつ正確な自動計量を実現 |
省人化を実現した事例|サラダコスモ養老生産センター

導入前の課題
サラダコスモ養老生産センターでは、原料計量工程において慢性的な人手不足と、作業者への負担の大きさが課題となっていました。従来の運用では、原料が入ったコンテナや台車を作業者が持ち上げ、計量機に載せる必要があり、安全面を考慮すると複数人での対応が前提になりやすい状況でした。
その結果、人員配置の調整が難しく、特に繁忙期には計量工程がボトルネックとなり、生産計画全体に影響を及ぼす場面も見受けられていました。
施策
こうした課題に対し、計量工程へ低床型データウェイ™を導入しました。低床構造により、原料を載せた台車をそのまま計量できる運用が可能となり、従来必要だった持ち上げ作業そのものをなくすことを目的としています。
効果
低床型データウェイ™の導入により、計量作業を1名でも安全かつ確実に行える環境が整い、工程に必要な人員数の削減につながりました。人員配置の柔軟性が高まり、限られた人材を他工程へ振り分けやすくなった点は、現場全体の生産性向上に寄与しています。
また、重量物を繰り返し扱う作業が減少したことで、腰や腕への負担といった身体的リスクの低減にもつながり、安全管理面での改善効果も期待できます。
さらに、計量データが自動的に記録される仕組みにより、手書き記録や後工程での入力作業が不要となり、記録作業の工数削減とヒューマンエラー防止を同時に実現しています。計量結果を正確に管理できる環境が整ったことで、工程管理や部門間の情報共有も進めやすくなったと整理できます。
効率化を実現した事例|ケンミン食品

導入前の課題
ケンミン食品の製造現場では、多品種製品を安定して供給するため、計量工程において作業スピードと正確性を両立させることが重要なテーマとなっていました。従来は、原料投入・計量・記録といった作業が分断されており、工程間の移動や確認作業に時間を要していました。
特に、計量後の記録や数値確認に手間がかかることで、全体の作業効率が低下する点が課題として認識されていました。
施策
これらの課題に対し、低床型データウェイ™を導入しました。計量作業とデータ管理を一体化し、原料を載せた台車をそのまま計量できる運用とすることで、作業動線の短縮と工程の簡素化を図っています。
効果
低床型データウェイ™の導入により、計量工程とデータ管理が連動し、作業の流れが大きく改善されました。台車を持ち上げる必要がなくなったことで不要な移動や待ち時間が削減され、作業スピードの向上につながっています。
また、計量結果が自動で記録されるため、作業者が数値を都度確認して手書きで記録する必要がなくなり、記録作業の負担が軽減されました。これにより、計量ミスや記録漏れといったトラブルも抑えやすくなっています。
確認や記録にかかる時間が短縮されたことで、作業者が次工程へ移行しやすくなり、生産ライン全体の流れが安定しました。その結果、処理能力の向上や計画生産を維持しやすい体制の構築につながっています。
さらに、蓄積された計量データを活用することで、過去データとの比較や傾向把握が可能となり、原料使用量の見直しや工程改善、原価管理・品質管理にも役立てやすくなっています。作業効率の向上にとどまらず、データを起点とした継続的な改善につなげやすい点が、この事例の大きな特長です。
株式会社イシダ

京都に本社を構える計量機器メーカーであり、1972年に世界初の組み合わせ計量機「CCW」を開発した業界のパイオニアです。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 社名 | 株式会社イシダ |
| 住所 | 〒606-8392 京都市左京区聖護院山王町44 |
| 電話番号 | 075-771-4141 |
| 公式HP | https://www.ishida.co.jp/ww/jp/ |
現在も国内シェア約75%、世界シェア約50%を占める業界最大手となっています。最新シリーズとしてCCW-ASやCCW-RVシリーズがあります。
特にRVシリーズは最大毎分210回という驚異的な高速計量に対応し、幅広い用途で活躍。また、粘着製品向けのスクリューフィーダモデルや少量計量用の小型機「リリパット」など、用途別の専門モデルも充実しており、あらゆる計量ニーズに対応できる点が大きな強みです。
また、以下の記事では株式会社イシダの評判や特徴について紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
株式会社イシダの製品
ここからは、株式会社イシダの代表的な製品を紹介します。
ハイクラス組み合わせ計量機 CCW-AS


ハイクラス組み合わせ計量機 CCW-ASは、イシダが長年培ってきた組み合わせ計量技術をさらに進化させた最新モデルです。
新開発の放射フィーダ「XRF-7」により、粘着性の高い商品や大容量商品でも安定した供給を実現。光学式供給制御(OCC)により過不足のない投入を自動で調整し、長時間の安定稼働を可能にしています。
加えて、新基板による高精度計量、新型リモコンでの直感的操作、ホッパハンガーの簡単着脱設計など、使いやすさと効率性を追求。生産性の向上・作業者負担の軽減・高精度な自動計量を求める現場に最適な一台です。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 高精度&高速な供給制御 | 新フィーダXRF-7とOCCにより、粘着性・不定形商品の供給も安定。稼働率が大幅に向上。 |
| 操作性と視認性の向上 | スマホ感覚で使える新型リモコンと大画面ディスプレイで、誰でも直感的に操作可能。 |
| メンテナンスも簡単 | 新設計のホッパハンガーで、着脱がスムーズ。誤装着によるミスも防ぎ、保守性が向上。 |
大型商品用組み合わせ計量機


大型商品用組み合わせ計量機は、チキンのモモ脚や大容量ペットフード、丸ごとの野菜・果物など、大きくて重い商品に特化した高性能計量機です。
最大8kgの計量に対応し、5L〜7Lホッパを採用することで、一度に10L〜14Lの大容量排出が可能。重量物に耐えられる堅牢な設計に加え、IP66〜67相当の高防水構造で、高圧洗浄にも対応しています。
搬送力を強化した大振幅フィーダーや多彩なオプションも用意されており、生産性の向上・省人化・衛生管理のすべてに貢献するソリューションです。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 大容量・重量対応 | 最大8kgの計量と14Lの排出が可能。フライドポテトやチキン、ペットフードなどに対応。 |
| 堅牢設計+高防水仕様 | 高圧洗浄にも対応するIP66/67構造。重量物にも耐えるタフな設計で衛生管理も安心。 |
| 豊富なオプションで柔軟対応 | 撹拌装置やスクリューフィーダーなど、商品特性に応じた多彩なカスタマイズが可能。 |
アンリツ株式会社

検査機器大手のアンリツも優れた組み合わせはかりを製造しています。同社の強みは検査システムとの連携性の高さです。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 社名 | アンリツ株式会社 |
| 住所 | 〒243-8555 神奈川県厚木市恩名5-1-1 |
| 電話番号 | 046-223-1111 |
| 公式HP | https://www.anritsu.com/ja-jp/ |
金属検出機や重量選別機などと組み合わせた一貫システムの提案が可能です。
特に「クリーンカップスケール」は漬物やキムチなど付着性の高い食品向けに開発されたモデルです。製品が触れる部分はすべてワンタッチで着脱可能で温水で丸洗いできるため、衛生管理が厳しい食品工場で重宝されています。
アンリツは主に食品向けに、衛生性・耐環境性を重視した差別化製品を提供しており、洗浄性と信頼性を両立させた製品ラインナップが特徴です。
また、以下の記事ではアンリツ株式会社の評判や特徴について紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
アンリツ株式会社
ここからは、アンリツ株式会社の代表的な製品について解説します。
クリーンカップスケール

クリーンカップスケールは、キムチやボイル肉など付着性の高い食品に特化した自動電子計量機です。特殊樹脂製のすりきり式カップとシャッターにより、計量精度と搬送性を両立。VM(バーティカルメモリ)方式の採用で、従来より多くの組み合わせが可能になり、生産能力の向上と原材料の節約にも貢献できることが魅力です。
さらに、計量部のすべての接触部はワンタッチで着脱可能。温水洗浄による清掃が容易で、衛生管理も万全です。オプションの自動供給装置を導入すれば、省人化にも対応できる効率的なソリューションとなります。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 高付着性食品に対応 | キムチやボイル肉など、従来難しかった食品でも安定した計量が可能。 |
| 衛生的で簡単な清掃設計 | 接触部はすべて着脱式、温水で丸洗いでき衛生面も安心。 |
| 生産性&省人化を実現 | VM方式による効率化、自動供給装置の導入で作業人数の削減も可能。 |
クリーンホッパスケール

クリーンホッパスケールは、ウインナーや冷凍ピラフ、冷凍茹で野菜などの「準ウェット品」に最適化された自動電子計量機です。
付着しにくい多角形ホッパと、最適制御によるオートチューニング機能により、べたつきのある商品でも高速かつ安定した計量を実現。IP67準拠の本体は丸洗い可能で、ホッパは工具なしで簡単に脱着できるなど、清掃性・衛生性にも優れています。
さらに、供給制御とフィードバック制御により、組合せ精度と稼働率も向上。生産効率とメンテナンス性を兼ね備えた計量ソリューションです。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 準ウェット品に最適 | 冷凍食品やべたつく商品の計量に対応し、高速かつ安定した動作を実現 |
| 衛生的で簡単な清掃設計 | IP67準拠の丸洗い対応、ホッパや部品も工具不要で簡単に着脱可能 |
| 精度&稼働率を両立 | 自動供給+フィードバック制御で、高精度な組合せと高稼働率を実現 |
失敗しない!組み合わせはかり(組み合わせ計量機)メーカーの選び方

ここからは、組み合わせはかり(組み合わせ計量機)メーカーの選び方について紹介します。
以下で詳しく解説します。
製品特性に合った最適な計量提案ができるか
組み合わせ計量機の導入で最も重要な要素は、扱う製品特性に合った計量提案ができるメーカーかどうかです。
食品や菓子などの軽量物、粘着性のある製品、粉体など、対象物の状態によって適したホッパー形状や振動設定、排出機構が大きく異なります。
製品に合わせた事前テスト(計量トライアル)を実施し、最適な設定や仕様を提示できるメーカーであれば、導入後の計量誤差や詰まりといったトラブルを減らすことが可能です。
また、ライン全体の構成を踏まえた設備調整ができるメーカーは、より高い生産効率を実現できます。製品特性を踏まえた提案力は、メーカー選びの大きな判断基準です。
導入実績とアフターサポートが充実しているか
組み合わせ計量機は継続的な運用が前提の設備であるため、導入実績とアフターサポートの充実度は非常に重要です。
多くの導入事例を持つメーカーは、業界ごとの課題やライン構成に合わせた最適な提案ができ、トラブル発生時にも迅速に対応できる知見を持っています。
また、定期点検や消耗品対応、操作トレーニングなど、導入後のフォロー体制が整っているメーカーであれば、現場の負担も減り、安定した生産が維持できます。逆にサポートが弱いメーカーでは、故障時の復旧が遅れ、生産ライン全体に影響が及ぶ可能性があります。
サポート品質はメーカー選びの大切な指標です。
ランニングコストやメンテ性も含めて比較検討する
組み合わせ計量機を導入する際は、初期費用だけでなくランニングコストやメンテナンス性まで比較することが重要です。
計量機は日々の洗浄・点検が必要な設備であり、分解のしやすさや清掃の手間は、現場の作業効率を大きく左右します。
また、消耗品の交換サイクルや部品価格も長期的な運用コストに影響します。同等の機能でも、メーカーによってメンテ性や維持費が異なるため、総コストを比較しながら選定することがポイントです。
費用とメンテ性のバランスを見極めることで、長く安定して使える設備を選びやすくなるでしょう。
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組み合わせはかり(組み合わせ計量機)の選び方ポイント

適切な組み合わせはかりを選定するためには、以下の点を考慮することが重要です。それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
計量する製品特性を考慮する
組み合わせはかりを選ぶ際は、まず計量する製品の特性を考慮することが最優先です。
粒状でサラサラと流れる製品なら一般的な振動フィーダー式で対応できますが、肉や漬物のように粘着性が高い食品にはスクリュー式やカップ式など専用モデルが適しています。また、割れやすいビスケットなどの計量では、振動や落下の衝撃を和らげる工夫があるモデルを選ぶことが重要です。
製品カタログには「○○用モデル」といった記載があるため、自社製品に最適な方式を確認しましょう。製品特性と機種の相性が悪いと、安定した計量ができず、頻繁なメンテナンスが必要になる可能性があります。
必要な精度と計量範囲
目標重量や許容誤差も重要な選定基準です。1袋あたり数グラム~数十グラム程度の少量計量には高精度ロードセルを搭載した小容量モデルが必要ですが、1袋数kg単位の大容量計量ではホッパー容量の大きいモデルが適しています。機種ごとに「最小目量(精度)」や「ひょう量(最大計量範囲)」が定められているため、自社の扱う製品重量に合ったモデルを選択しましょう。
目安として、設定重量の1/3~1/5程度を各ホッパーに投入できるサイズが適切です。適正な容量のモデルを選ぶことで、精度を確保しながら効率的な計量が可能になります。
要求される処理速度
生産ラインの速度に見合った処理能力も確認が必要です。組み合わせはかりの性能指標として「○○個/分(WPM)」が提示されています。例えば毎分60袋の包装機に連結するなら、少なくとも60回/分以上の能力が必要です。将来的な増産も見据え、余裕を持ったモデルを選ぶことをお勧めします。
高性能機では毎分200回を超える処理が可能ですが、必要以上の高速モデルを選ぶとコスト増につながるため、適正なバランスを考慮しましょう。また、処理速度は製品の流れやすさにも左右されるため、カタログ値は目安と考え、実際のテスト結果を確認することが重要です。
組み合わせはかり(組み合わせ計量機)導入時の注意点

組み合わせはかりを導入する際には、以下の点に注意が必要です。これらを事前に確認することで、スムーズな導入と安定稼働を実現できます。
設置スペースとレイアウトの確認
組み合わせはかりは基本的に生産ライン上で包装機などの直前に高所設置されるケースが多く、十分な設置スペースを確保する必要があります。天井高や床の耐荷重、周辺機器とのレイアウトを事前に確認しましょう。
標準的な14頭機だと人の背丈より高いプラットフォーム上に据え付けることもあり、安全に作業できる足場や点検スペースの確保が重要です。もしスペースに制約がある場合は、小型の卓上型や半自動型を検討すると良いでしょう。
設置前には配線や給気・排気なども含めた詳細な配置計画を立て、メーカーとの十分な打ち合わせが必要です。
・検定付きはかりを購入する場合は使用する「地域」にも注意
検定付きはかりを新たに購入する際、見落とされがちなのが使用地域の考え方です。検定制度自体は全国共通ですが、はかりには使用可能な地域区分が設定されています。
日本国内では、重力加速度の違いなどを考慮し、いくつかの使用地域に区分されています。検定付きはかりは、原則として指定された地域内でのみ使用可能であり、異なる地域で使用すると、検定合格品であっても法的に不適合となる可能性があります。
そのため、工場の所在地や将来的な移設予定を踏まえ、適切な地域仕様のはかりを選定する必要があります。特に、複数拠点への導入や設備移設を前提とした運用では、事前確認が不可欠です。メーカーや販売店に使用地域を明確に伝えたうえで選定することが、導入後のトラブル防止につながります。
メンテナンス性と衛生管理
食品の用途では洗浄のしやすさや衛生設計も重視すべきポイントです。分解清掃の容易さは機種により差があるため、製品が触れる部品の着脱性や洗浄方法を確認しましょう。
頻繁に洗浄が必要な現場では、IP規格(防水防塵等級)の高いモデルやステンレス製のホッパー、工具不要の分解機構などを備えた製品が適しています。また、消耗部品の耐久性や入手のしやすさもメンテナンス性の観点から重要です。
定期的な点検・校正計画を立て、安定した精度を維持するための体制を整えることが長期的な安定稼働につながります。
検定と法規制への対応
日本では2017年の計量法施行令改正により、組み合わせはかりを含む自動計量器が特定計量器に追加されました。商品取引(内容量表示など)に使用する場合は、事前に所定の検定に合格したものでなければなりません。
検定を受けるにはまず機種ごとの型式承認が必要で、使用中も一定周期での定期検査や精度管理が求められます。
導入の際はメーカーや計量士に相談し、適切な検定手続きを踏むことが重要です。また食品業界ではHACCPや食品衛生管理の観点から、計量機器の衛生基準への適合も求められますので、業界の品質管理基準に適した機種選定が必要です。
引用元:計量法施行令
2026年4⽉1⽇から組み合わせはかりの「検定」が義務化
食品工場や製造現場で広く使用されている組み合わせはかりは、生産効率や計量精度を高めるうえで欠かせない設備です。一方で、近年は計量制度の見直しが進み、導入時や運用時に注意すべき法令対応も増えています。
特に2026年4月1日以降は、一定条件で使用される組み合わせはかりについて「検定」が義務化されることが定められており、事前の理解と準備が不可欠です。こちらでは、検定制度の概要から対象範囲、受検方法、購入時の注意点までを整理します。
・検定とは?概要と義務化の背景
検定とは、計量法に基づき、はかりが国の定める技術基準(精度・構造など)に適合しているかを、公的に確認する制度です。検定に合格した計量器のみが、「取引」または「証明」に使用できる計量器として認められます。
これまで組み合わせはかりは、必ずしも一律に検定対象とはされてきませんでした。しかし、自動計量機の普及により、実態として取引や証明に直結する用途で使用されるケースが増加しています。
こうした実態と制度の乖離を是正するため、計量制度が見直され、2026年4月1日以降、一定条件を満たす組み合わせはかりについて検定が義務化されることとなりました。
この制度改正の背景には、計量結果の信頼性を確保し、事業者間および消費者との間で公平性を担保する目的があります。特に、内容量表示や価格算定に直接関わる計量は社会的影響が大きいため、法的裏付けを持つ検定制度の重要性が高まっています。
・検定の対象となるはかり
すべての組み合わせはかりが一律に検定対象となるわけではありません。判断のポイントは、そのはかりが「取引または証明」に該当する用途で使用されているかどうかです。
- 取引:計量結果が売買や請負など、経済的価値の移転に直接関わる場合
例)内容量を基準に価格が決まる食品や原材料の計量 - 証明:計量結果が社会的・公的な証明資料として用いられる場合
例)品質証明、数量証明、納品数量の根拠となる計量
組み合わせはかりが製品の正味量を決定し、そのまま出荷・販売に用いられる場合は、「取引または証明」に該当する可能性が高くなります。そのため、導入前に自社の使用目的や工程内での位置付けを整理することが重要です。
判断が難しい場合は、メーカーや指定検定機関に相談しながら進めるのが現実的といえるでしょう。
・検定の受験期限と
検定対象となる組み合わせはかりは、定められた期限までに検定を受検し、合格する必要があります。検定の受検が必要となる自動捕捉式はかりを使用している場合、または新たに導入を予定している場合は、計量法に基づくスケジュールに沿った対応が求められます。
まず「既使用はかり」とは、2024年3月31日以前から、取引または証明の目的で使用されている自動捕捉式はかりを指します。これらのうち検定対象に該当する機器については、2027年3月31日までに初回検定を受け、合格している必要があります。
一方、「新規はかり」とは、2024年4月1日以降に取引または証明に使用する目的で新たに購入する自動捕捉式はかりを指します。新規はかりは、あらかじめ型式承認を受けた機種であることが前提となり、設置後に検定を受けて合格した後でなければ使用できません。
既使用・新規のいずれの場合も、検定の受検時期や手続きが異なるため、自社で使用しているはかりがどの区分に該当するかを事前に整理し、計画的に対応することが重要です。
・受検方法
検定は原則として、指定検定機関に依頼して実施しますが、はかりメーカー自体が指定検定機関として対応しているケースもあります。
メーカーが対応する場合、機種確認から書類準備、申請、検定実施、合格後の表示対応までを一貫してサポートしてもらえる点がメリットです。例えば大和製衡株式会社では、対象機種の確認から検定申請、検定当日の対応、合格後の証印対応までを含めた体制が整えられています。
なお、検定時には設置状態や使用環境が基準を満たしていることが求められます。設置後に大きなレイアウト変更や用途変更があると、再検定が必要となる場合もあるため、導入計画の段階から検定を前提とした設備設計を行うことが重要です。
また、期限直前は申請が集中することが想定されるため、余裕を持ったスケジュール管理が欠かせません。
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組み合わせはかり(組み合わせ計量機)の導入が向いている企業は?

組み合わせ計量機は、製品を高速かつ高精度に計量できることから、多くの製造現場で採用されています。
特に「バラつきのある原料を一定量で袋詰めしたい」「人手不足でライン作業を効率化したい」といったニーズを持つ企業にとって、導入効果が非常に大きい設備です。
では、実際にどのような企業が導入に向いているのでしょうか。以下にまとめました。
・食品・菓子など、粒状・バラ物を扱う企業
・高精度な定量充填が求められる生産ライン
・高速処理で生産効率を上げたい工場
・人手不足や省力化の課題を抱える現場
・梱包・袋詰め工程の品質を安定させたい企業
これらの特徴を持つ企業では、組み合わせ計量機が生産性と計量精度を大幅に向上させ、ライン全体の安定稼働に大きく貢献します。
特に食品工場では、粒の大小が不揃いでも組み合わせ演算により目標重量に最も近い組み合わせを自動選出できるため、歩留まり改善にも有効です。
また、作業者の経験に依存しない計量が可能になるため、品質の均一化や人員配置の最適化にもつながります。設備投資の効果が出やすい業種ほど、導入メリットは大きく広がるでしょう。
組み合わせはかり(組み合わせ計量機)の導入でよくある質問

ここからは、組み合わせはかり(組み合わせ計量機)の導入でよくある質問を紹介します。
どんな製品が組み合わせ計量機に向いている?
粒状・バラ物・不定形な製品と相性が良く、食品(ナッツ・お菓子・冷凍食品)、青果、ペットフードなど、多品目の正確な計量が必要な場合に特に向いています。粘着性の強い製品や大きな塊は別方式が必要な場合があります。
どれくらいの精度で計量できる?
機種にもよりますが、一般的には 1グラム単位の高精度 で計量でき、製品のばらつきが大きい場合でも組み合わせ演算により目標重量に近い値を安定して実現できます。重量誤差を最小限に抑えたいラインに最適です。
処理能力(速度)はどのくらい?
標準的な組み合わせ計量機で 毎分50〜200回程度 の高速処理が可能です。製品形状や供給方法により速度は変わりますが、人手作業より圧倒的に高速で、包装ラインの生産性向上に大きく貢献します。
衛生管理や清掃は簡単にできる?
食品工場向けモデルは、分解しやすいホッパー構造やステンレス製パーツを採用しており、短時間での洗浄・乾燥が可能です。衛生管理基準に対応した設計のため、異物混入リスクを抑えつつ、安全に運用できます。
導入費用の目安はどれくらい?
目安として 数百万円〜1000万円以上 が一般的です。計量する製品の特性、必要な組み合わせ数、処理速度、ライン構成により大きく変動します。試験計量やカスタム対応により追加費用が発生する場合もあります。
既存ラインに組み込みできる?
多くの場合は組み込み可能ですが、供給装置・排出位置・包装機との高さ関係など、ラインレイアウトの調整が必要です。メーカーの事前訪問やレイアウト設計により最適な組み合わせが提案されます。
メンテナンスや故障時の対応はどうなる?
定期的な清掃・点検が必要ですが、部品交換サイクルは比較的長く、適切に運用すれば長期稼働が可能です。メーカーによっては定期保守契約や緊急対応サービスを提供しており、トラブル時も迅速な復旧が期待できます。
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その他の組み合わせはかりメーカー
食品製造、物流、工業分野において、組み合わせはかりは生産効率と計量精度を支える重要な設備として広く活用されています。国内には大和製衡株式会社以外にも、独自の技術や強みを持つメーカーが複数存在しており、用途や導入目的に応じた比較検討が欠かせません。
こちらでは、組み合わせはかりを手がける代表的なメーカーについて、企業姿勢や製品の特長を中心に紹介します。
寺岡精工

寺岡精工は、計量・包装・表示・検査分野を軸に、幅広いソリューションを提供してきた国内有数の計量機器メーカーです。長年にわたり小売・流通分野で培ってきた技術力を背景に、食品製造現場向けの組み合わせはかりにおいても高い評価を得ています。特に、計量精度と処理能力のバランスを重視した製品設計が特徴で、多品種少量生産や頻繁な品目切り替えが求められる現場にも対応しやすい構成となっています。
同社の組み合わせはかりは、操作性への配慮も重視されており、タッチパネルによる直感的な設定変更が可能です。また、清掃性を考慮した構造が採用されている点も特徴で、衛生管理が重要となる食品工場において、分解や洗浄のしやすさは導入時の重要な判断材料となります。その点においても、現場目線を意識した設計がなされています。
| 項目 | 詳細 |
| 会社名 | 株式会社 寺岡精工 |
| 所在地 | 〒146-8580 東京都大田区久が原5-13-12 |
| 電話番号 | 0120-37-5270 |
| 公式サイト | https://www.teraokaseiko.com/jp/ |
さらに、周辺機器との連携やライン全体での最適化提案にも強みがあり、計量工程単体ではなく、生産ライン全体の効率化を見据えた導入が可能です。
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エーエフエム株式会社

エーエフエム株式会社は、計量・包装分野に特化した専門メーカーとして、独自性の高い組み合わせ計量機を展開しています。組み合わせ計量機「TWBシリーズ」「TWAシリーズ」は、コンパクト設計と高精度計量を両立している点が特長で、設置スペースが限られる中小規模工場や、既存ラインへの後付け導入を検討している事業者にとって有力な選択肢となります。
同社製品は、必要な機能を厳選し、過度な装備を抑えることでコストパフォーマンスを高めている点も評価されています。初期投資を抑えながら、自動計量による省人化や作業効率の向上を目指す現場に適しており、導入後の運用負担が比較的少ない点も特徴です。
| 項目 | 詳細 |
| 会社名 | エーエフエム株式会社 |
| 所在地 | 〒525-0047 滋賀県草津市追分5-4-28 |
| 電話番号 | 077-598-5521 |
| 公式サイト | https://afm-s.co.jp |
また、ユーザーごとの用途に応じたカスタマイズにも対応しており、扱う製品の形状や重量帯、運用条件に合わせた構成を提案できる体制が整えられています。
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株式会社前川製作所

株式会社前川製作所は、「技術と熱で世界を変える」という企業理念のもと、冷凍・冷却技術を中心に多様な産業機械を開発してきたメーカーです。食品加工分野では、食肉・水産・惣菜などの加工ライン全体を支える設備を提供しており、その一環として組み合わせはかりを含む計量関連機器も展開しています。
同社の強みは、単体機器の提供にとどまらず、原料処理から加工、計量、包装までを一体で捉えたシステム提案力にあります。組み合わせはかりについても、前後工程との連携を前提とした設計がなされており、ライン全体の省力化や品質の安定化に寄与する構成が特徴です。
特に、食肉や鶏肉加工分野では、製品特性に応じた計量制御や衛生対策が求められますが、長年にわたる食品加工機械開発で培われたノウハウが活かされています。
| 項目 | 詳細 |
| 会社名 | 株式会社前川製作所 |
| 所在地 | 〒135-8482 東京都江東区牡丹3-14-15 |
| 電話番号 | 03-3642-8181 |
| 公式サイト | https://www.mayekawa.co.jp/ja/ |
また、前川製作所は国内外に広いネットワークを持ち、海外工場を含めたグローバルな生産体制にも対応しています。将来的な事業拡大や海外展開を視野に入れる企業にとって、長期的なパートナーとして検討しやすいメーカーといえます。
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まとめ

組み合わせはかりは製品の高精度計量を実現し、生産効率向上や歩留まり改善に大きく貢献する設備です。
導入に際しては製品特性、必要精度、処理速度などに加え、設置環境やメンテナンス性、法規制対応も考慮することが重要です。大和製衡、イシダ、アンリツのいずれも信頼できるメーカーですが、自社のニーズに最適な機種を選ぶためにメーカーへの相談や実機テストを行うことをお勧めします。
適切な組み合わせはかりの導入で、品質安定とコスト削減を実現しましょう。
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