組み合わせはかり(組み合わせ計量機)のメーカー3選を徹底解説!メーカーを選ぶポイントも紹介

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複数のはかりを組み合わせて高精度な定量計量を実現する「組み合わせはかり」は、食品などの生産現場に革命をもたらした画期的な自動計量器です。1972年に日本で誕生し、世界標準となったこの技術は、手作業では到底実現できないスピードと精度で製品を計量します。

毎分最大210回もの高速計量を可能にし、誤差わずか0.5gという驚異的な精度で歩留まりを向上。人手不足対策や品質安定化、原料ロス削減にも直結するため、生産ラインの自動化において中核を担う設備となっています。

本記事では国内トップの組み合わせはかりメーカー3社の特徴と、選定時のポイント、導入における注意点について詳しく解説します。

また、以下ではおすすめの組み合わせはかりメーカーについて紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

おすすめ組み合わせはかり(組み合わせ計量機)メーカー3選

おすすめ組み合わせはかり(組み合わせ計量機)メーカーに関する画像

組み合わせはかりを選ぶ際は、製品の信頼性やサポート体制が重要です。国内では以下の3社が特に優れたメーカーとして知られています。それぞれのメーカーの特徴と代表製品をご紹介します。

それぞれの会社について、以下で詳しく解説します。

大和製衡株式会社

大和製衡株式会社の公式ホームページ画像
出典元:大和製衡株式会社

兵庫県に本社を置く計量機器の専門メーカーです。1979年に初の組み合わせはかりを発売し、「データウェイ」のブランド名で展開しています。

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項目詳細
社名大和製衡株式会社
住所〒673-8688(〒673-0849)
兵庫県明石市茶園場町5番22号
電話番号078-918-5526
公式HPhttps://www.yamato-scale.co.jp/

主力製品としてΩ(オメガ)シリーズとΣ(シグマ)シリーズがあり、特にΩシリーズは高精度・高速性能を両立した大規模工場向けのフラッグシップモデルです。生産ライン2ラインぶんの処理を1台でカバーできる高い処理能力を持っています。

また、省スペース向けの卓上型TSDシリーズも好評で、小規模食品工場からの支持を集めています。TSD-N3シリーズは卓上サイズながら毎分50個程度の処理が可能で、限られたスペースでも効率的な計量作業を実現します。

また、全自動組み合わせはかりの導入をお考えの方は、一度の大和製衡株式会社ホームページを訪れてはいかがでしょうか。

以下の記事では、大和製衡株式会社の特徴や口コミ、導入事例などをさらに詳しく解説していますので、気になる方はぜひ一度チェックしてみてください。

大和製衡株式会社の製品

ここからは、大和製衡株式会社の代表的な製品を紹介します。

データウェイ Ωプラス™ シリーズ
大和製衡株式会社の製品に関する画像

データウェイ Ωプラス™ シリーズは、大和製衡が提供する高精度・高速計量を実現した自動計量システムです。

従来のラインを統合できるほどの処理能力を備え、生産性の向上と資源の有効活用を両立。さらに、メンテナンス性にも優れ、ユニット化された構造で部品交換が迅速に行えます。

食品業界に求められる衛生面にも配慮し、ステンレス製で丸洗い対応のIP67仕様。環境負荷低減にも取り組んでおり、省電力設計で消費電力を大幅削減。生産効率・衛生管理・環境対応をバランス良く実現した一台です。

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特徴内容
高速・高精度計量生産ラインを2→1に統合可能な高性能で、歩留まり率も改善。
簡単なメンテナンスユニット化によりパーツ交換がスピーディー。エラー表示や定期通知機能も搭載。
安心・安全設計IP67準拠で丸洗い可能。凹凸の少ないオールステンレス構造で、異物混入リスクを軽減し衛生面にも対応。
低床型データウェイ™
大和製衡株式会社の製品に関する画像
大和製衡株式会社の製品に関する画像
出典元:大和製衡株式会社

低床型データウェイ™は、天井が低い工場や限られたスペースにも設置できる、省スペース対応の全自動組合せはかりです。

従来機と比較して本体高さを約3分の2に抑えながらも、3L容量の計量能力を確保。さらに、防水構造で部品の脱着が簡単なため、清掃やメンテナンスも効率的です。

コンベヤ排出方式を採用しており、粘着性の高い製品でも付着を抑えつつ高精度な計量が可能。これにより、自動化の難しかった現場でも省人化と生産性向上を両立できる革新的な機器です。

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特徴内容
低天井空間に対応従来の約2/3の高さで、設置が難しかった現場にも導入可能
メンテナンス性の向上防水構造&部品の脱着が簡単で、清掃・保守作業の効率がアップ
粘着製品も高精度計量コンベヤ排出方式により、付着を防ぎつつ正確な自動計量を実現

株式会社イシダ

株式会社イシダの公式ホームページ画像
出典元:株式会社イシダ

京都に本社を構える計量機器メーカーであり、1972年に世界初の組み合わせ計量機「CCW」を開発した業界のパイオニアです。

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項目詳細
社名株式会社イシダ
住所〒606-8392
京都市左京区聖護院山王町44番地
電話番号075-771-4141
公式HPhttps://www.ishida.co.jp/ww/jp/

現在も国内シェア約75%、世界シェア約50%を占める業界最大手となっています。最新シリーズとしてCCW-ASやCCW-RVシリーズがあります。

特にRVシリーズは最大毎分210回という驚異的な高速計量に対応し、幅広い用途で活躍。また、粘着製品向けのスクリューフィーダモデルや少量計量用の小型機「リリパット」など、用途別の専門モデルも充実しており、あらゆる計量ニーズに対応できる点が大きな強みです。

また、以下の記事では株式会社イシダの評判や特徴について紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

株式会社イシダの製品

ここからは、株式会社イシダの代表的な製品を紹介します。

ハイクラス組み合わせ計量機 CCW-AS
株式会社イシダの主な製品に関する画像
出典元:株式会社イシダ
株式会社イシダの主な製品に関する画像
出典元:株式会社イシダ

ハイクラス組み合わせ計量機 CCW-ASは、イシダが長年培ってきた組み合わせ計量技術をさらに進化させた最新モデルです。

新開発の放射フィーダ「XRF-7」により、粘着性の高い商品や大容量商品でも安定した供給を実現。光学式供給制御(OCC)により過不足のない投入を自動で調整し、長時間の安定稼働を可能にしています。

加えて、新基板による高精度計量、新型リモコンでの直感的操作、ホッパハンガーの簡単着脱設計など、使いやすさと効率性を追求。生産性の向上・作業者負担の軽減・高精度な自動計量を求める現場に最適な一台です。

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特徴内容
高精度&高速な供給制御新フィーダXRF-7とOCCにより、粘着性・不定形商品の供給も安定。稼働率が大幅に向上。
操作性と視認性の向上スマホ感覚で使える新型リモコンと大画面ディスプレイで、誰でも直感的に操作可能。
メンテナンスも簡単新設計のホッパハンガーで、着脱がスムーズ。誤装着によるミスも防ぎ、保守性が向上。
大型商品用組み合わせ計量機
株式会社イシダの主な製品に関する画像
出典元:株式会社イシダ
株式会社イシダの主な製品に関する画像
出典元:株式会社イシダ

大型商品用組み合わせ計量機は、チキンのモモ脚や大容量ペットフード、丸ごとの野菜・果物など、大きくて重い商品に特化した高性能計量機です。

最大8kgの計量に対応し、5L〜7Lホッパを採用することで、一度に10L〜14Lの大容量排出が可能。重量物に耐えられる堅牢な設計に加え、IP66〜67相当の高防水構造で、高圧洗浄にも対応しています。

搬送力を強化した大振幅フィーダーや多彩なオプションも用意されており、生産性の向上・省人化・衛生管理のすべてに貢献するソリューションです。

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特徴内容
大容量・重量対応最大8kgの計量と14Lの排出が可能。フライドポテトやチキン、ペットフードなどに対応。
堅牢設計+高防水仕様高圧洗浄にも対応するIP66/67構造。重量物にも耐えるタフな設計で衛生管理も安心。
豊富なオプションで柔軟対応撹拌装置やスクリューフィーダーなど、商品特性に応じた多彩なカスタマイズが可能。

アンリツ株式会社

アンリツ株式会社の公式ホームページ画像
出典元:アンリツ株式会社

検査機器大手のアンリツも優れた組み合わせはかりを製造しています。同社の強みは検査システムとの連携性の高さです。

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項目詳細
社名アンリツ株式会社
住所〒243-8555
神奈川県厚木市恩名5-1-1
電話番号046-223-1111
公式HPhttps://www.anritsu.com/ja-jp/

金属検出機や重量選別機などと組み合わせた一貫システムの提案が可能です。

特に「クリーンカップスケール」は漬物やキムチなど付着性の高い食品向けに開発されたモデルです。製品が触れる部分はすべてワンタッチで着脱可能で温水で丸洗いできるため、衛生管理が厳しい食品工場で重宝されています。

アンリツは主に食品向けに、衛生性・耐環境性を重視した差別化製品を提供しており、洗浄性と信頼性を両立させた製品ラインナップが特徴です。

また、以下の記事ではアンリツ株式会社の評判や特徴について紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

アンリツ株式会社

ここからは、アンリツ株式会社の代表的な製品について解説します。

クリーンカップスケール
アンリツ株式会社の製品画像
出典元:アンリツ株式会社

クリーンカップスケールは、キムチやボイル肉など付着性の高い食品に特化した自動電子計量機です。特殊樹脂製のすりきり式カップとシャッターにより、計量精度と搬送性を両立。VM(バーティカルメモリ)方式の採用で、従来より多くの組み合わせが可能になり、生産能力の向上と原材料の節約にも貢献できることが魅力です。

さらに、計量部のすべての接触部はワンタッチで着脱可能。温水洗浄による清掃が容易で、衛生管理も万全です。オプションの自動供給装置を導入すれば、省人化にも対応できる効率的なソリューションとなります。

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特徴内容
高付着性食品に対応キムチやボイル肉など、従来難しかった食品でも安定した計量が可能。
衛生的で簡単な清掃設計接触部はすべて着脱式、温水で丸洗いでき衛生面も安心。
生産性&省人化を実現VM方式による効率化、自動供給装置の導入で作業人数の削減も可能。
クリーンホッパスケール
アンリツ株式会社の製品画像
出典元:アンリツ株式会社

クリーンホッパスケールは、ウインナーや冷凍ピラフ、冷凍茹で野菜などの「準ウェット品」に最適化された自動電子計量機です。

付着しにくい多角形ホッパと、最適制御によるオートチューニング機能により、べたつきのある商品でも高速かつ安定した計量を実現。IP67準拠の本体は丸洗い可能で、ホッパは工具なしで簡単に脱着できるなど、清掃性・衛生性にも優れています。

さらに、供給制御とフィードバック制御により、組合せ精度と稼働率も向上。生産効率とメンテナンス性を兼ね備えた計量ソリューションです。

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特徴内容
準ウェット品に最適冷凍食品やべたつく商品の計量に対応し、高速かつ安定した動作を実現
衛生的で簡単な清掃設計IP67準拠の丸洗い対応、ホッパや部品も工具不要で簡単に着脱可能
精度&稼働率を両立自動供給+フィードバック制御で、高精度な組合せと高稼働率を実現

組み合わせはかり(組み合わせ計量機)の選び方ポイント

ポイントに関する画像

適切な組み合わせはかりを選定するためには、以下の点を考慮することが重要です。それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。

計量する製品特性を考慮する

組み合わせはかりを選ぶ際は、まず計量する製品の特性を考慮することが最優先です。

粒状でサラサラと流れる製品なら一般的な振動フィーダー式で対応できますが、肉や漬物のように粘着性が高い食品にはスクリュー式やカップ式など専用モデルが適しています。また、割れやすいビスケットなどの計量では、振動や落下の衝撃を和らげる工夫があるモデルを選ぶことが重要です。

製品カタログには「○○用モデル」といった記載があるため、自社製品に最適な方式を確認しましょう。製品特性と機種の相性が悪いと、安定した計量ができず、頻繁なメンテナンスが必要になる可能性があります。

必要な精度と計量範囲

目標重量や許容誤差も重要な選定基準です。1袋あたり数グラム~数十グラム程度の少量計量には高精度ロードセルを搭載した小容量モデルが必要ですが、1袋数kg単位の大容量計量ではホッパー容量の大きいモデルが適しています。機種ごとに「最小目量(精度)」や「ひょう量(最大計量範囲)」が定められているため、自社の扱う製品重量に合ったモデルを選択しましょう。

目安として、設定重量の1/3~1/5程度を各ホッパーに投入できるサイズが適切です。適正な容量のモデルを選ぶことで、精度を確保しながら効率的な計量が可能になります。

要求される処理速度

生産ラインの速度に見合った処理能力も確認が必要です。組み合わせはかりの性能指標として「○○個/分(WPM)」が提示されています。例えば毎分60袋の包装機に連結するなら、少なくとも60回/分以上の能力が必要です。将来的な増産も見据え、余裕を持ったモデルを選ぶことをお勧めします。

高性能機では毎分200回を超える処理が可能ですが、必要以上の高速モデルを選ぶとコスト増につながるため、適正なバランスを考慮しましょう。また、処理速度は製品の流れやすさにも左右されるため、カタログ値は目安と考え、実際のテスト結果を確認することが重要です。

組み合わせはかり(組み合わせ計量機)導入時の注意点

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組み合わせはかりを導入する際には、以下の点に注意が必要です。これらを事前に確認することで、スムーズな導入と安定稼働を実現できます。

設置スペースとレイアウトの確認

組み合わせはかりは基本的に生産ライン上で包装機などの直前に高所設置されるケースが多く、十分な設置スペースを確保する必要があります。天井高や床の耐荷重、周辺機器とのレイアウトを事前に確認しましょう。

標準的な14頭機だと人の背丈より高いプラットフォーム上に据え付けることもあり、安全に作業できる足場や点検スペースの確保が重要です。もしスペースに制約がある場合は、小型の卓上型や半自動型を検討すると良いでしょう。

設置前には配線や給気・排気なども含めた詳細な配置計画を立て、メーカーとの十分な打ち合わせが必要です。

メンテナンス性と衛生管理

食品の用途では洗浄のしやすさや衛生設計も重視すべきポイントです。分解清掃の容易さは機種により差があるため、製品が触れる部品の着脱性や洗浄方法を確認しましょう。

頻繁に洗浄が必要な現場では、IP規格(防水防塵等級)の高いモデルやステンレス製のホッパー、工具不要の分解機構などを備えた製品が適しています。また、消耗部品の耐久性や入手のしやすさもメンテナンス性の観点から重要です。

定期的な点検・校正計画を立て、安定した精度を維持するための体制を整えることが長期的な安定稼働につながります。

検定と法規制への対応

日本では2017年の計量法施行令改正により、組み合わせはかりを含む自動計量器が特定計量器に追加されました。商品取引(内容量表示など)に使用する場合は、事前に所定の検定に合格したものでなければなりません。検定を受けるにはまず機種ごとの型式承認が必要で、使用中も一定周期での定期検査や精度管理が求められます。

導入の際はメーカーや計量士に相談し、適切な検定手続きを踏むことが重要です。また食品業界ではHACCPや食品衛生管理の観点から、計量機器の衛生基準への適合も求められますので、業界の品質管理基準に適した機種選定が必要です。

まとめ

組み合わせはかりは製品の高精度計量を実現し、生産効率向上や歩留まり改善に大きく貢献する設備です。

導入に際しては製品特性、必要精度、処理速度などに加え、設置環境やメンテナンス性、法規制対応も考慮することが重要です。大和製衡、イシダ、アンリツのいずれも信頼できるメーカーですが、自社のニーズに最適な機種を選ぶためにメーカーへの相談や実機テストを行うことをお勧めします。

適切な組み合わせはかりの導入で、品質安定とコスト削減を実現しましょう。

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